わび・さび(侘・寂)は、日本の美意識の1つです。一般的に、質素で静かなものを指します。
本来侘(わび)と寂(さび)は別の概念で、現代ではひとまとめにされて語られることが多いです。
茶道にはとくに「侘び」が強調されます。
侘(わび、侘びとも)とは、動詞「わぶ」の名詞形で、その意味は、形容詞「わびしい」から容易に理解されるように「立派な状態に対する劣った状態」となります。
転じては「粗末な様子」、あるいは「簡素な様子」を意味しています。もっと端的にいえば「貧しい様子」「貧乏」ということにります。本来は良い概念ではなかったが、禅宗の影響などもあってこれが積極的に評価され、美意識の中にとりこまれました。
侘に関する記述は古く万葉集の時代からあると言われていますが、「侘」を美意識を表す概念として名詞形で用いる例は江戸時代の茶書『南方録』です。
侘は茶の湯の中で理論化されたが、「わび茶」という言葉が出来るのも江戸時代のことです。特に室町時代の高価な「唐物」を尊ぶ風潮に対して、村田珠光はより粗末なありふれた道具を用いる茶の湯を方向付け、武野紹鴎や千利休に代表される堺の町衆が深化させました。
彼らが「侘び」について言及したものがないから、彼らが好んだものから当時醸成されつつあった侘びについて探るよりしかありません。
また大正・昭和になって茶道具が美術作品として評価されるに伴い、その造形美を表す言葉として普及しました。
柳宗悦や久松真一などが高麗茶碗などの美を誉める際に盛んに用いています。その結果として、日本を代表する美意識として確立しました。
岡倉天心の著書The Book of Tea(『茶の本』)の中では“imperfect”という表現が侘をよく表しており、同書を通じて世界へと広められました。
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